血のトラブルの養生法

血のトラブルには、血が不足して起る「血虚」と、血の流れが滞っておこる「瘀血」があります。

それぞれの養生法を紹介します。

尚、血のトラブルの詳細については、「入門編」をご覧下さい。

 

(現在病院に通院されていたり、医師の指導をお受けの方は、本養生法を実施される前に

担当医にご相談されてから実施してください。

 

=血虚の養生法=

血虚は、血の不足により起こります。

血虚の養生のポイントは、血の補充と消耗を抑えることになります。

①   食事

血は摂取した飲食物より作られます。下記の食材を参考に三食しっかり食べましょう。

また胃腸が弱いと血が作られなくなってしまいます。このタイプの方は無理に食べると逆効果になってしまいますので、焦らずゆっくりと改善させてゆきましょう。

②   睡眠

血は夜の睡眠中に作られます。特に0時前の睡眠が大事です。

いくら睡眠時間を多くしても0時を過ぎてしまうと効果が上がりませんので、夜更かしは出来るだけ避け、0時前に寝るようにしましょう。

③   その他

脳や目あるいは筋肉の使い過ぎは血を消耗してしまいます。

また無理なダイエットは血の消耗だけでなく、消化能力を下げてしまい血が作られなくなってしまうので注意して下さい。

 

※女性の方は特に生理後半から生理後は上記の点を注意して下さい。

 

血虚の方が適度に摂るとよい食材

サクランボ・黒砂糖・ほうれん草・人参・プルーン・いちじく・レーズン・なつめ・黒きくらげ・黒ごま・くるみ・松の実・皮つき落花生・黒豆・あわ・小麦・黒豆・赤豆・赤身肉・羊肉・レバー・鶏ガラ・ウナギ・あなご・すずき・いしもち・たちうお・ふな・ふかひれ・えいひれ・なまこ・ひじき・牡蠣、牛乳・たまご、など

【お茶】なつめ茶・クコ茶、など

 

 

=瘀血の養生法=

瘀血は血の流れが滞ってしまうことにより起こります。

養生法のポイントは当たり前ですが、血流を良くすることです。

①   気分転換

ストレスは気の滞りをまねき、更に血の滞りをうんでしまいます。

気分転換を上手に行いストレスを溜めないようにしましょう。

②   運動

適度な運動は血の巡りを良くしてくれます。

無理をしない程度の運動は是非行いましょう。

③   冷え

瘀血は冷えからも起こります。

生野菜や冷たいものは血の巡りを悪くしてしまいますので摂り過ぎには注意しましょう。

夏は冷房にも注意して下さい。

体が冷えた時は、ぬるめのお風呂にゆっくりつかりましょう。

⑧その他

女性の方は特に生理期間中は、ストレス・冷え・過労には十分注意して下さい。

 

瘀血の方が適度に摂るとよい食材

サクランボ・ブルーベリー・桃・ひじき・トマト・アスパラガス・セロリ・なす・ピーマン・ちんげんさい・ほうれん草・たまねぎ・にら・ネギ・かぶ・にんにく・らっきょ・しょうが・うこん・黒きくらげ・・さんざし・あずき・黒豆・かつお・まぐろ・いわし・さば・こはだ・あじ・さんま・タコ・唐辛子・オリーブオイル・酢・黒砂糖、など

【お茶】紅花茶・ローズティ、など。

 

 

血のトラブルによく使われるツボ

血のトラブルに使われる代表的なツボは、三陰交・血海・膈兪があります。

膈兪は背中のツボなので、ご自身で押すのは無理なので、三陰交と血海を紹介します。

 

三陰交・・・・内くるぶしから指4本分上の骨際です。

血海・・・・・膝の皿の内側の上から指約3本分上です。

 

これらのツボを気持ちが良いと程度の力で押します。

 

 

血のトラブルの養生法を簡単に紹介いたしました。

思い当たる方は、症状が重くなる前に是非実行してみてください。

 

最近テレビなどでも、「未病」という言葉をよく耳にします。

これは東洋医学の言葉で、例えば、体調が悪くて病院へ行って検査をしても数値は正常値でどこも悪い所が無いと言われたとか、病院へ行く程でもないが何となく調子が悪いといった具合に、一般的には病気という程ではないが体調が優れない状態や、病気になる手前の状態をさします。

一般の方や現代医学では、正常値の範囲から外れた状態を病気としますが、中医学(東洋医学)では、正常値というものがありません。

これは中医学が比較の医学といわれる所以で、患者さん本人が不調であれば、現代医学的に診て正常値の範囲内でも、中医学では病気として捉えます。

病院へ行く程でもないが、どうも調子が悪いとか、病院へいってもどこも悪くはないと言われたといった方は、この未病の範囲かもしれません。

未病の内なら、病が重くなってからに比べ、治療も短期に済みます。

症状が気になる方は、お一人でお悩みにならずに専門家へご相談されることをおすすめします。

又、当院へのご相談は、いつでもお気軽になさって下さい。

 

最後までお読み頂き有難うございました。

どうぞ、お大事になさって下さい。

 

 

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