浜田山の鍼灸院

【生理の乱れ③ =前後不定期=】


=生理の乱れ③『前後不定期(経乱)』=

一般に正常な月経は、ほぼ1カ月に1回のペースであります。

月経1日目から、次の月経前日までの期間は概ね25日~38日位が正常といわれており、この期間を月経周期とよびます。

 

現代医学では月経の乱れについて、月経周期が24日以下のものを「頻発月経」、

39日以上90日未満のものを「稀発月経」といいます。

 

中医学では、月経周期の異常を総称して「月経不調」といい、臨床上では下記の分類をいたします。

①月経周期が早まることを『月経先期』(早経)

②月経周期が遅れることを『月経後期』(経遅)

③月経周期が早くなったり遅くなったりすることを、『前後不定期』(経乱)といいます。

 

ここでは、③の『前後不定期』(経乱)について紹介します。

 

 

『前後不定期』はその原因や病理機序により、「イライラタイプ」と「腎のエネルギー不足」タイプの大きく2つのタイプに分かれます。

 

Ⅰ:『イライラタイプ』

中医学では、「肝鬱タイプ」といいます。

肝は血を溜めていて、体内の血液循環量を調節しております。

また、「疏泄」といって、気の巡りを促進させることにより、間接的に血行の調節もしています。

肝の性質は、ノビノビとした状況を好み、逆にストレスを嫌います。

このことから、強いストレスや緊張、或は過度の怒りなどは、肝を障害してしまいます。

すると、肝の働きの血行の促進や血液循環量の調節機能に障害が及び、月経が乱れてしまいます。

一般に、肝が障害されて気の巡りが滞ると生理が遅れ、気の滞りが熱化すると生理が早まります。

更に、この肝の働きが一定でなくなると、前後不定期となります。

 

 

《生理の特徴》

周期が早い時は出血量は多く、遅い時は出血量は少ない・月経血に血塊が混じることがある・生理がスムースに始まらない・生理痛は痛みよりも張り感が強い、など。

《随伴症状》

生理前はイライラや抑うつ感がある・生理前に胸の張が強くなったり、張った様な痛みがある・口が苦い・オナラやため息がよくでる・怒りっぽい・情緒不安定・偏頭痛がある、など

=養生法=

出来るだけストレスを溜めないようにしましょう。

このタイプは気が滞っている方が多いので、気を流す養生法を実践しましょう。

・ストレッチや深呼吸などは気を流す働きがあります。

・普段の生活では出来るだけストレスを溜めないようにしたり、ドライブ、ショピング、映画鑑賞など、ご自分にあったストレス発散法をみつけましょう。

 小説や映画などを見て笑うのは勿論のこと、思い切り泣くこともストレス発散になります。

・柑橘系の香りは「気」の巡りを改善させます。みかんやレモンの皮などを入浴剤とした

り、お部屋の芳香剤としてみてもいいでしょう。

また、アロマを代用する方法もあります。

・生活リズムも出来るだけ規則正しくし、精神も出来るだけ安定させるように心がけましょう。

 

※※食養生※※

《おすすめの食材》

あわ・牛乳・わかめ・かに・牡蠣・あさり・しじみ・しゃこ・しらす・みょうが・三つ葉・春菊・パセリ・セロリ・シソの葉・桑の葉・からしな・にら・ねぎ・にがうり・白菜・きゅうり・トモト・小松菜・菊花・キャベツ・かいわれ大根・大根・かぶ・ラディッシュ・ザーサイ、みかん・グレープフルーツ・ゆず・キンカン・レモン・しょうが・こしょう・八角・ウイキョウ・ペパーミント・ローズマリー・タイム、など

※中医学ではミントやシソのような香りのあるものは「気」を流すと考えており、ストレス解消に役立つといわれています。

 [お茶]

シソ茶・ジャスミン茶・ミントティー・タイムティー・ローズマリーティー・カモミール茶・緑茶・菊花茶、など

 

 

《ツボマッサージ》

・三陰交:どのタイプの経乱にも使えるツボです。

内くるぶしの上、指4本分で骨際の所です。

・関元:どのタイプの経乱にも使えるツボです。

おへその中央から指4本分真下にあります。

・太衝:気を流す効果の高いツボです。

足の甲にあり、親指と人差し指の付け根の骨が交わる所の少し前にあります。

気の流れの悪い方はツボを押している時に、一緒に深呼吸をすると効果が高まります。

 

 

Ⅱ:『腎のエネルギー不足』

腎はエネルギーなどを溜めておく働きや、子宮などを栄養する働きがあります。

出産や性行為の回数が多かったり、性機能の発育が不十分であると、腎のエネルギーが不足をしてしまい、エネルギーなどを溜めておく働きが失調すると生理が早まったり、栄養する働きが失調すると生理が遅れたりします。

 

《生理の特徴》

月経血の量は少ない・血の色は淡い・血はさらっとしている、など

《随伴症状》

足腰が重い・性欲の減退・眩暈・耳鳴りや難聴・夜間のトイレの回数が多い、など

 

=養生法=

このタイプの方は過労・睡眠不足・過度な性行為は禁物です。

過剰なエネルギーの消耗は抑え、睡眠はしっかりとるようにしましょう。

 

※※食養生※※

《おすすめの食材》

黒ごま・黒豆・ゆり根・クコの実・黒豆・山芋・桑の実・はすの実・くるみ・くり・豚肉・鹿肉・なまこ・すずき、など

 

 [お茶]

黒豆茶・クコ茶、など

 

《ツボマッサージ》

・三陰交:「イライラタイプ」参照

・関元:「イライラタイプ」参照

・太谿:内くるぶしのすぐ後ろで、アキレス腱の脇の凹んだ所です。

 

 

今回は代表的な前後不定期のタイプと養生法を紹介いたしました。

今回紹介させて頂いたタイプはあくまで代表的なもので、実際はこれら以外のタイプの

ものや、幾つかのタイプが混ざっているものもあります。

 

 

最後までお読みいただき有難うございました。

どうぞお大事になさって下さい。

ご質問等がございましたら、お気軽にご相談ください。