胃と小腸の働き

 胃には「受納」「腐熟」「和降」という働きがあります。

 

《受納》

 受納とは、口から入ってきた飲食物(中医学では水穀といいます)を胃が受け入れることをいいます。

《腐熟》

 腐熟とは、胃の中に入ってきた水穀を消化しやすいように粥状にする事をいいます。

《和降》

 和降とは、粥状になった水穀を、胃の下にある小腸へ送る働きをいいます。

 

このように、胃は口から摂取された飲食物を受け入れ、粥状にし、下にある小腸へと降ろします。

もし、胃に不調が起ると、飲食物が下に降りなくなるので、食欲の低下・お腹がもたれたり張る、あるいは疼痛、便秘といった症状が現れます。

また、胃の失調が長引くと、つまっていた流れが逆になり、上に向かって失調が現れます。

このことを「胃気上逆」といい、ゲップ・悪心嘔吐・しゃっくりなどの症状が現れます。

 

 

 胃が、正常であると、粥状にされた飲食物は小腸に送られてきます。

小腸の働きは「泌別清濁」といい、先ず胃から送られてきた粥状になった水穀を、体に必要なエキス(精)と必要でない糟(濁)とに分けます。

その後、体に必要なエキスは脾に送られ、そこで気血水などが作られます。

また、体に必要でない糟は、小便になるものは膀胱へ、大便になるものは大腸へと運ばれます。

小腸の失調は、主に大小便の異常として現れます。その他には、食後の腹痛といいた症状も現れる場合もあります。

 

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